「買収」を英語にすると? 弁護士がTOEICやTOEFLでみかける単語を解説

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本記事は…

TOEICやTOEFLでみかける「買収」に関連する語彙」、

そもそも「買収」って何?」、

派生する知識の確認

等にフォーカスしています。

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「買収」を英語にすると?

本日は「買収」に関連する英語のフレーズをご紹介したいと思います。

「買収」するを英語でいうと?という疑問に対してみなさんは何と回答されるでしょうか?

筆者
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「買収する」=「買う」ことと考えて、“purchase”や“buy”を連想された方がいらっしゃるかもしれません。もちろん正解です。ビジネス的な文脈1でも使われます。

本記事では、より踏み込んだ内容をご紹介していきますので、少し専門的な語彙を学ぶということを念頭にお付き合いください。

「買収」するを英語でいうと? という問いかけに対して自分なりの回答を準備できた方は次に進みましょう。

まず、以下のキーワードをご覧ください。5つのフレーズを並べています。

5つのフレーズのうち「買収」を表現するフレーズはどれでしょうか?

① “takeover

② “buy out

③ “acquisition

④ “bribe

⑤ “suborn

正解は…(▼ボタンをクリックしてください。)

正解は①~⑤の全てです。

上記の語彙はいずれも「買収」に関連するものです。その違いを説明できますでしょうか?


「買収」に関する例文をみて比較しよう

例文を追加しました。それぞれの単語の差異を意識しつつ確認しましょう。

① “takeover

例:Many mergers are arranged amicably, but in other cases one firm will make a hostile takeover bid for the other.

(多くの合併は友好的に行われるが、一方が他方に対して敵対的買収を仕掛けてくるケースもある。)

② “buy out

She bought out her brother for $14 million to become the majority shareholder of the company.

(彼女は兄を1400万ドルで買収し、その会社の大株主となった。)

③ “acquisition

The merger and acquisition of enterprises tends to be associated mainly with large enterprises. However, the number of deals is rising by the year, including among SMEs.

(企業の合併・買収というと、大企業を中心に行われるイメージが強い。しかし、その件数は中小企業を含めて年々増加している。)

④ “bribe

Prosecutors are continuing a thorough investigation into the suspicion of receiving bribes regarding cities bidding for the Olympic Games.

(検察は、オリンピック招致都市に関する買収問題の被疑事実2について捜査を続けている。)

⑤ “suborn

According to reports this morning, there are allegations that the president tried to suborn an important witnesses in order to cover up his own scandal.

(今朝の報道によると、大統領が自身のスキャンダルを隠蔽するために重要参考人を買収しようとしたという疑惑がある。)


ニュアンスの違いは?

①~③は、企業や事業を「買収」するといった意味での「買収」と関連する単語となります。

①~③の違いについては、ネイティブを含めて必ずしも厳密な使い分けをしているわけではありません。しかし、ニュアンスとしては、

①“take over”が相手方の意思にかかわらず経営権等を取得する(敵対的な買収)、

②“buy out”がある人が共同経営者や他の株主から株式を取得する(かきあつめて経営権を取得する)、

③“acquisition”が特定の相手方から合意の上株式を取得する

といった違いがあります。①“take over”がより敵対的な買収をするニュアンスを含むのに対して、③“acquisition”は一般的な意味での企業を「買収する」といった意味に近いかたちになります。

①“take over” ≧ ② “buy out”  ≧ ③acquisition

他方で、④、⑤は、賄賂等をわたして人に悪事を働きかけるという意味での「買収」となります。

④“bribe”は「賄賂」を意味する単語となりますが、賄賂等をつかって人を「買収」することを表現する場合にこのような表現を使用することになります。

⑤“suborn”は“bribe”は同じく、金銭等によって悪事をはたらきかける、偽証させるといった場合に使う単語ですが、法律用語として使用されることが多く難易度の高い語彙となります。

いずれも、同じ「買収」という対訳があてられるものの、それぞれニュアンスが異なりますね。

②“acquisition”や④“bribe”はTOEIC L&RやTOEFLでも登場する重要な表現となりますので優先的に抑えましょう。

今回の記事では、「買収」に関連した周辺語彙もおさえつつ、語彙力アップを目指しましょう。

まず、①~⑤についての知識一元化メモを確認していきましょう。


“take over(=takeover)の意味”

語彙②(※語彙のあとの番号は本サイトでフォーカスした単語の通し番号です。語彙①はコチラ。)

Take over

[táke・òver]

意味:(名詞)(=takeover)引継ぎ、乗っ取り、買収

(複合動詞)他動詞/引き継ぐ 自動詞/(企業・事業等を)買収する

例①:As I will be removed as a team member due to a sudden transfer, I have to take over my role on the project to my successor immediately.

(私は異動によりメンバーから外れることになるので、後任者にそのプロジェクトにおける私の役割を直ちに引き継がなければならない。)

例②:The investor is reportedly contemplating a take over the company.

(その投資家はその会社を買収することを考えていると報道されている。)

◆派生語

・TOB(名詞)(=takeover bidの略)

 意味:株式公開買付(※後ほど詳述します。)

 例:To protect our company from a hostile TOB, we must consider every feasible and adoptable methods including “White Knight” and “counter tender.”

(敵対的TOBから会社を守るためには、「ホワイトナイト」や「対抗入札」など、実現可能で採用可能なあらゆる方法を検討しなければならない。)

“take over”と“takeover”どちらもTOEIC L&Rやビジネス英会話では登場するフレーズとなるのでしっかりとおさえておきましょう。買収のほかにも、権利義務をひきつぐといったニュアンスの用法もしっかりとおさえましょう。

筆者
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amicably”や“hostile”、“feasible”といった単語はTOEIC L&RやTOEFLでも出題される重要単語です。あわせておさえておきましょう。

※“amicably”と“hostile”は冒頭の「買収」に関連する5つの語彙を紹介した際の例文に登場したものです。もし分からない語彙があればその場で調べる癖をつけましょう!


“buy out”の意味

語彙③

Buy out

[búy・òut]

意味:(名詞)(=buy-out)株の買取り、バイアウト、買収

(複合動詞)他動詞/買収する、(株・権利等を)買い取る

例①:My legal counsel’s opinion is that I ought to buy out my partner so the company is in my control.

(顧問弁護士の意見としては、私は、会社を支配下に置くために、共同経営者の権利を買い取るべきとのことだ。)

例②:The Japanese government expressed its intention to “encourage domestic companies to develop and buy out resources abroad.”

(日本政府は、「国内企業が海外で資源を開発し、買い取ることを奨励する」意向を表明した。)

◆派生語

・LBO(名詞)(leveraged buyout=の略)

 意味:(※後ほど詳述します。)

・MBO(名詞)(management buyout=の略)

 意味:(※後ほど詳述します。)

・EBO(名詞)(Emplyoee buyout=の略)

 意味:(※後ほど詳述します。)

「バイアウト」という言葉はそのまま日本語として使うケースもありますね。

日本語としての「バイアウト」について(詳細は▼をクリックしてください。)

日本語として「バイアウト」という言葉を使用する場合「バイアウト=売り抜けする(エグジットとして事業を売却する)」といったニュアンスで使用されがちですが、これは誤用が転じたものと考えられます(文脈によりますがこの場合は売却する立場からすればsell out=セルアウトが正しい表現となります。)。

なお、「バイアウト」という言葉は、「人」が主体になるものであるという説明をみかけることがあります。

これは、MBOやEBOといった用語が、そもそも「人」が主体となるため、通常は「バイアウト」は経営者や従業員といった人が「買収」の主体となるためこのような説明となったのだと推察しています。

しかし、実際にはスキームの設計上、法人が主体となる「買収」で“buy out”という単語を使用するものもありますので、ややミスリーディングかと思いますので念のためご留意ください。

筆者
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LBO、MBO、EBOといった単語はビジネス用語として重要ですので記事の後半でとりあげさせていただきます。


“acquisition”の意味

語彙④

acquisition

[`ækwəzíʃən]

意味:(名詞)取得、獲得、買収

例①:Please prepare a report on a monthly basis, as we would like to regularly check the progress of corporate customer acquisition.

(法人顧客獲得の進捗状況を定期的に確認したいので、月次レポートを作成してほしい。)

例②:If the acquisition is successful, our company would have 65% stake in Cat Paw Hotels.

(買収が成功すれば、弊社はCat Paw Hotelsの株式の65%を保有することになる。)

◆派生語

・M&A(名詞)(merger and acquisition=の略)

 意味:合併・企業買収(※後ほど詳述します。)

・acquire(他動詞)[əkwάɪɚ]

 意味:獲得する、取得する、買収する

 例文:As long as you have a degree of patience, you can acquire any language.(ある程度の忍耐力さえあれば、どんな言語でも習得できる。)

前述のように、一般的な「買収」を意味する用語としては、“acquisition”という単語が用いられることが多いかと思います。

それ以上に、一般的な「買収」を意味する表現として頻出として“M&A”があります。

“M&A”は直訳すれば、「合併と買収」になりますが、日本語でも英語でも、“M&A”とは「ある特定のスキーム(合併や株式の取得による支配権の獲得)」を指すのではなく、一般的な意味で「企業を買収・統合すること」をしめす場合が多いかと思います。

M&Aを専門とする弁護士は、通常、合併や株式取得のみを専門としているわけではなく、もちろん会社分割、株式交付、株式交換、事業譲渡、第三者割当増資、組織再編等、周辺分野のコーポレートアクション全般を取り扱える場合がほとんどです。

後述する用語が増えて恐縮ですが、後半の「そもそも買収って何?」まで是非読み進めていただけますと幸いです。

筆者
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冒頭の例文で登場した、“enterprise”と“SMEs”もおさえておきましょう。


“bribe”の意味

語彙⑤

bribe

[brάɪb]

意味:(名詞)賄賂

(他動詞)賄賂を贈る、買収する

例:She tried to bribe the judge with money.

(彼女は金で裁判官3を買収しようとした。)

◆類義語

・corrupt [kərˈʌpt]

意味:(名詞)堕落した、わいろで買収された、原形がくずれた(他動詞)堕落させる、買収する

例:a corrupt government(腐敗している政府)

筆者
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TOEIC L&RやTOEFL対策の観点からは、“bribe”も“corrupt”も重要な単語となりますのでしっかりとおさえましょう。逆に、“suborn”は難しい単語になりますので、試験対策を優先される方はそんな単語があるのだな程度で先に進みましょう。


“suborn”の意味

語彙⑥

suborn

[səbˈɔɚn]

意味:(他動詞)(わいろ等を与えて)偽証をうながす、悪事を働かせる

例:suborn perjury(偽証を教唆する)

筆者
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5つの語彙を学ぶだけでも関連語を含めて沢山の語彙を学べたのではないかと思います。

このペースで皆さんそれぞれの知識の一元化作業を進めていきましょう。


そもそも日本語でいうところの「買収」って何?

「買収」とは、①ある事業や企業を、②購入する(対価を支払って支配権を移転させる)ことをさします。

少し掘り下げて意味を考えてみましょう。


「買収」の対象は?

冒頭の「買収」の定義のとおり、「買収」の対象は「事業」や「企業」となります。ある企業の一部門だけを「買収」の対象とすることもあれば、企業まるごと「買収」の対象とする場合もあります。

買い物の対象が「事業」であるか「企業」によって、実際に購入する対象が変わります。

企業」を買収する場合には、「株式の譲渡」をまず検討することになります。

事業」を買収する場合には、「事業譲渡」と呼ばれる方法をまず検討することになります。


「企業」を買収しようとする場合

「企業」を買収しようとする場合…(詳細は▼をクリックしてください。)

/

「企業」を買収しようとする場合、その買い物の内容をつきつめると、企業を運営をする権利を売買することになります。買収の対象が株式会社である場合4には、「株式の譲渡」を実施することによって、株主の構成を変えて、買い手が対象会社を支配できるようにするスキームを検討することになります。

「株式の譲渡」を実行することで、株主としての権利が売り手から買い手に移転し、対象会社の重要な事項を株主総会の決定を通してコントロールできるようになります。そして、買い手は対象会社の株主として配当を吸い上げる地位を獲得します。


「事業」を買収しようとする場合

「事業」を買収しようとする場合…(詳細は▼をクリックしてください。)

/

「事業」を買収しようとする場合、「株式の譲渡」のように、これを買えば当該「事業」をコントロールする権利が移転するという関係になる対象が存在しません。

事業に必要な技術、商品、設備、人材、既存の契約関係…等を取捨選択して、売り手から買い手に移転させる必要が生じます。これが「事業譲渡」のイメージです。

筆者
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「企業」の買収にあたっては、「株式の譲渡」によって、株主として対象をコントロールさせる権利を、対象会社の良い点・悪い点を含めて丸ごと移転させることを図るのに対して、「事業」の買収にあたっては、「事業譲渡」によって、その買い物の内容を特定した上で個別に必要なものを移転させる必要が生じます。

このように、「買収」といっても、その対象が何かによって、実際に必要になるスキームが全く異なります。


「買収」と「合併」は何が違う?

さきほど、買収とは「事業」または「買収」を「購入する(対価を支払って支配権を移転させる)こと」をさすと説明しました。「買収」は、取引実行後も、買い手と売り手が存続します。

「企業」を買収する場合と、「事業」を買収する場合とで、対象や方法が違うと説明しましたが、いずれにせよ対象を購入した後に、買い手と売り手が存続するという意味では変わりません。売買を行ったにすぎません。

他方で、「合併」とは二つ以上の法人を一つの法人格に統一することをさします。

「合併」に際しては、「買収」のようにある事業だけを合併することはできません(このようなニーズは会社分割によって実現します。)。そして、合併に際しては、どのようなスキームであれ消滅する法人格が存在します。

筆者
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つまり、「合併」と「買収」の差異は、取引実行後に法人格が消滅するかどうかです。


「買収」と「合併」、会社法上規定されている概念はどっち?

「買収」は、会社法上規定された概念ではありませんが、「合併」は会社法上規定されている概念です。

これは、「合併」は「買収」と異なり法人格の存否それ自体に影響を及ぼす行為であるためです。会社法が「合併」をあえて組織再編行為の一つとして分類して、合併にかかる手続のルールを規律することで、利害関係者の法的安定性図ろうとしている(「買収」のように買い手と売り手の合意で比較的自由に実行できるわけではない。)のです。


吸収分割と新設合併

会社法上は、「吸収合併」と「新設合併」という二つの概念が存在します。

会社法上の概念

吸収合併とは…「会社が他の会社とする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させるもの」(会社法第2条第27号)

→既存の会社に、ある会社を統合させるイメージです。

新設合併とは…「二以上の会社がする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併により設立する会社に承継させるもの」(会社法第2条第28号)

→新設する会社に、複数の会社を統合させるイメージです。

組織再編行為の類型

「組織再編」とは、会社法上規定された、会社の組織を再編するための手続(法律行為)を意味する用語で、「会社分割」、「合併」、「株式交換」、「株式交付」、「株式移転」の5つの類型がこれに該当します。

「会社分割」は、もとの会社の一部分を切り出す(カーブアウトする)手続(合併とは異なり、法人格を消滅させるものではありません。)で、切り出した部分を既存の会社に承継させる「吸収分割」と、切り出した部分を新設会社に承継させる「新設分割」があります。

「株式交換」は、既存会社の発行済株式の全てを既存の別会社に移転させることで、持株会社(ホールディングス)を設立する目的等に利用される手続です。

「株式移転」は、1つまたは複数の既存会社の株式を全て新設会社に移転させることで、持株会社(ホールディングス)を設立する目的等で利用される手続です。

「株式交付」は、既存会社の発行済株式の一部を既存の別会社に移転させることで、円滑に他の株式会社を子会社化することができる手続です。こちらは、令和元年会社法改正によって新設された概念です。株式交換が「全て」の発行済株式を移転させる手続きであったことに対して、株式交付は「一部」の株式を移転させる手続きとなります。子会社を図るトランザクションにおいて、完全子会社化(対象会社の100パーセント株主になる。)までは必要ない場面においてニーズがあるスキームとなります。


「買収」の目的

そもそも、なぜ「買収」を実施するのでしょうか。

通常は、事業や企業が生み出す価値に着目した買い手が、対象である事業や企業の価値を算定して、売り手から買うという流れをふみます。対価を支払ってでも、「買収」を実施するということは、対象に経済的な価値があるからと考えることが通常です。

しかし、実際には「買収」を実施する動機はさまざまです。

例えば、「買収」の対象が利益を直ちに生む状況ではないとしても、対象会社を傘下に取り込むことで、買い手の事業の幅の拡大を狙う場合があります。

また、対象会社を支配することで買い手にとっては今まで外注せざるを得なかった工程を自社グループで内製化できるようにする場合もあります。

さらに、対象会社を買い手のノウハウによって成長させて将来的にその価値があがった際に売却することを狙う場合もあります。

このように、「買収」を実施するインセンティブには様々なものがあります。


TOBって何?

TOBとは、Take-over Bidの頭文字であり、株式公開買付けのことを意味します。

不特定かつ多数の株券等の保有者に対して、買付価格や期間などの公告等を通じて、その保有する株券等を売ってくれるように勧誘し、取引所外でそれらの株券等を買い付けることをいいます。

ここでいう株券等とは、主に上場株式が対象となります。透明性・公正性を確保する観点から金融商品取引法により定められた制度で、会社の支配権等に影響を及ぼすような市場外における株券などの買付けについて一定のルールを規律し、株主や投資家に対して平等に株券等の売却機会を提供することで投資者の保護に資することを目的としています。


MBOって何?

MBOとは、「Management Buy-out(マネジメント・バイアウト)」の頭文字であり、企業の経営陣が、当該企業の株式や一部の事業部門を買い取ることを通じて経営権を取得することをいいます。

M&Aの手法の一つをあらわす文脈で使用されます。TOBとは異なり、MBOの対象は、上場、非上場企業を問わず、広く「経営陣による買収」を示します。経営陣が株を他の株主からかきあつめることをもって取得するというニュアンスから「Management」による「Buy-out」という表現となっております。


EBOって何?

EBOとは、「Employee Buyout(エンプロイー・バイアウト)」の頭文字であり、従業員が、当該企業の株式や一部の事業部門の買い取りを行うことをいいます。

MBOと同様に、M&Aの手法の一つをあらわす文脈で使用されます。こちらも、TOBとは異なり、MBOの対象は、上場、非上場企業を問わず、広く「従業員による買収」を示します。


LBOって何?

LBOとは、「Leveraged Buyout(レバレッジド・バイアウト)」の頭文字で、買収対象会社の資産や今後期待されるキャッシュフローを担保として金融機関などから資金調達をしたうえで、当該借入金を買収資金として活用する企業・事業買収のことを指します。

M&Aの手法の一つをあらわす文脈で使用されます。買収を実行するためには、通常は多額の資金が必要となりますが、一定のキャッシュフローを生み出す事業の将来のキャッシュフローを担保に、金融機関から借り入れを行うことで、買い手は少ない資金で対象会社の買収を実行することができます。


まとめ

というわけで、今回は以下の事項について確認しました。

買収を英語にすると、① “takeover”、② “buy out”、③ “acquisition”、④ “bribe”、⑤ “suborn”等がある。

例文も再掲させていただきます。

① “takeover

例:Many mergers are arranged amicably, but in other cases one firm will make a hostile takeover bid for the other.

(多くの合併は友好的に行われるが、一方が他方に対して敵対的買収を仕掛けてくるケースもある。)

② “buy out

She bought out her brother for $14 million to become the majority shareholder of the company.

(彼女は兄を1400万ドルで買収し、その会社の大株主となった。)

③ “acquisition

The merger and acquisition of enterprises tends to be associated mainly with large enterprises. However, the number of deals is rising by the year, including among SMEs.

(企業の合併・買収というと、大企業を中心に行われるイメージが強い。しかし、その件数は中小企業を含めて年々増加している。)

④ “bribe

Prosecutors are continuing a thorough investigation into the suspicion of receiving bribes regarding cities bidding for the Olympic Games.

(検察は、オリンピック招致都市に関する買収問題の被疑事実について捜査を続けている。)

⑤ “suborn

According to reports this morning, there are allegations that the president tried to suborn an important witnesses in order to cover up his own scandal.

(今朝の報道によると、大統領が自身のスキャンダルを隠蔽するために重要参考人を買収しようとしたという疑惑がある。)

本サイトでは、以上のようなかたちで、筆者自身が「リスキリング」としての英語学習を実践しつつ、本記事の内容がより多くの方の「リスキリング」としての英語学習に役立ち、その結果相互に良い効果が現れることを祈念しております。

励みになりますので、コメント、ご意見、リクエストがあれば是非よろしくお願い申し上げます。

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▼弁護士からみた「弁護士の上手な使い方」(企業法務編)

▼<何問正解できる?>「TOEIC」頻出の英単語100問 語彙力チェック

https://reskillingneko.com/archives/852


筆者
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このページを閉じる前に以下の語彙を抑えられているかもあわせて確認しましょう。


  1. 「買収」にかかるトランザクションの一環として、株式の譲渡が必要な場合には、株式譲渡契約することがあります。この株式譲渡契約のことを、実務上は「SPA」と表現します。「SPA」はShare Purchase Agreement又はStock Purchase Agreementのことをさします。このように「買収」の一環として必要な行為(株式の譲渡)のことをさすフレーズとして“purchase”が使用され得ることにも留意しましょう。他にも、「IPA」はInternational Purchase Agreementをさしたり、企業法務の世界では“purchase”という単語は頻繁に使用されることを覚えておきましょう。
    ↩︎
  2. ニュースでは「容疑」という言葉を頻繁に耳にしますが、法的に正確な表現は「被疑事実」です。起訴されていない段階でのいわゆる「容疑者」は、法的に正確な表現としては「被疑者」です。検察官に起訴されると「被告人」になります。これは、「被疑者」と「被害者」の音が似ているため、報道用語としてはあえて「被疑者」を「容疑者」と呼んでいることによるものです。ビジネスの会話をする上では、どちらでも全く問題ありません。
    ↩︎
  3. 日本では裁判官が買収されることは断じてありません。諸外国では、裁判官が買収されたというニュースがしばしばあるためそもそも国民が司法を信頼していないという国もあるそうです。筆者が司法修習生だったころ、民事裁判の修習の教官が「日本の裁判官倫理は極めて高いレベルにあってこれを保っていかなければならない。」と言っていたことが印象的です。
    ↩︎
  4. 「買収」の対象が、組合や合同会社の場合には、持分権の移転(or譲渡)という表現になります。
    ↩︎


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コメント

  1. ウラジーミル・アスポン より:

    トップ画像。
    可愛すぎますね~(=^・^=)
    何かの執行官ですかね。
    ブリティッシュ ショートヘアっぽいですね。
    サングラスのネコさんも可愛いです。

    「買収」するの意味する単語が英語には多いんですね。

    日本語にはそんなに種類がないです。
    一般的な「買う」「購入する」と「買収」で、買う事に関係する単語は3種類。
    会社など事業に関係する時だけ「買収」という通常の「買う」と違う言葉を使いますね。
    「買収」は日本語では1種類で、「買収」だけです。

    ①のtakeoverは、買収の意味なんですね。
    敵対的なニュアンスなのは、何となくピンときます。
    20年以上前のアニメ「ピンキー&ブレイン」で
    「takeover the world」世界征服してやる
    この言葉が繰り返し出てきています。
    「買収する」にも使う言葉なんですね。

    ④⑤の買収は会社でなく、お金を渡して悪事に協力させる意味なのですが、
    日本では①~⑤、全部同じ言葉です。

    • neko neko より:

      >ウラジーミル・アスポンさん
      いつもコメントありがとうございます!大変励みになります。
      生成AIを活用して作成してみました!「ブリティッシュショートヘアー 弁護士 リスキリングネコドットコム」と適当にリクエストしてみましたら、素敵な画像ができあがりました。
      ブリティッシュショートヘアー感を見抜かれているのはさすがです!ご名答です。飼い猫がブリティッシュショートヘアーなので今回採用してみました。

      ご指摘のとおりですね!日本語は奥深く、英語にはないニュアンスを表す素敵な言葉があることも多いのですが、逆もしかりで、英語も奥深いですね。
      おっしゃるとおり、「take over」は征服する・支配するというニュアンスがありますよね!「買収」のニュアンスでも同様で、会社の支配権を支配するといったニュアンスの場面では「take over」をつかいます!

      記事をしっかりと読んでいただいてとっても嬉しいです!
      空き時間で「猫ヶ洞池本舗」も「猫のプリンちゃん日記」も訪問していきますね!

      備忘録&宣伝で一応貼っておきます!

      ▼猫ヶ洞池本舗
      https://blogs.yahoo.co.jp/ivanraitei
      ▼猫のプリンちゃん日記
      https://blogs.yahoo.co.jp/sakurasaku2005nen4gatu

    • aki より:

      この様な書込大変失礼致します。日本も当事国となる台湾有事を前に 国民の分断を煽る国内の反日の危険性をどうか一人でも多くの方に知って頂きたいです。

      今や報道は無法国の代弁者となり、日本の国益は悪に印象操作、反日帰化の多い野党や中韓の悪事は報じない自由で日本人の知る権利を阻む異常な状態です。

      世論誘導が生んだ民主党政権、公約反故から、中韓を利す為の超円高誘導による日本企業や経済の衰退、技術を韓国に渡さぬJAXAを恫喝や、3万件の機密漏洩など韓国への利益誘導に働き、日本は破綻寸前でした。

      今も内外から中韓の侵略が進む中、あの時彼らが日本をいかに危険な状態に陥れ、一度の失敗がどれだけ後遺症を与えたか、どうか読んで頂きたいです。
      https://88moshi.hatenablog.com/
      メディアに踊らされず、掛け替えないこの日本を知り守る機になる事を願います。

  2. 糞野郎が より:

    こいつからフォローしてきて
    相互フォローとか書いてる分際で勝手に外してるごみ野郎だ

    お前のサイト潰れとけ(笑)

    • neko neko より:

      >〇野郎がさん
      コメントありがとうございます!不快な思いをさせてしまって申し訳ございません。
      戒めも込めて記事も投稿しましたので是非ご確認ください!

      ▶リスキリングネコドットコムに対する「アンチコメント」について
      https://reskillingneko.com/archives/938

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